2017年05月11日

子供を連れ去られて離婚を突きつけられた場合どうなるのか

前回の記事で、離婚する際に親権を獲得できる可能性が高くなる方法を記述した。

では今回は、前回記事の戦術を使われてしまい、子供を連れ去られてしまった側がどうなるのかを記述することにしよう。

子供を連れ戻すことに対する裁判所の運用

まずは裁判所がどのような運用をしているのかを説明しよう。

結論から述べると、子供を連れ戻すために出来る効果的な方法がほとんど無い、というのが答えだ。

一応、裁判所はいくつか子供を連れ戻すための制度を用意はしている。
この2つだ。
(裁判所のホームページへリンクしている)

しかし、婚姻関係があり同居していた状態で、片方の親が子供を連れて出ていった場合、これらの申し立てをしたところで裁判官はまともに取り合ってくれないのだ。

ただまれに、運良く真面目に取り合ってくれる場合もある。
この場合調査官というのが登場し、現在の子供の生活環境や子供の状態を調査することになる。

しかし調査官が直接子供がいるところへ出向くことはほとんどなく、連れ去った親への聞き取り調査程度で終了するのが一般的である。

もちろん連れ去った親は、調査官の問いかけに対して、問題なく子供は育っています、と答えるだけである。
そして子供の監護環境に問題は無いため現状維持が望ましい、という調査結果が調査官により作成され、裁判官に提出されて証拠として採用されるのだ。

従って連れ去られた側の親が、子供を手元に戻せる可能性はほとんど無いのだ。
そして半自動的に連れ去った側が親権者として指定されるのだ。

徹底抗戦をする方法も無くはない

では子供のために出来ることが全く無いかというと、そういうわけでもない。

出来ることとすれば、連れ去った側への親権者指定を阻止すべく徹底的に争うか、親権はさっさと諦めて面会交流の充実に争点を移すか、この二者択一であろう。
いずれにしても、子供のことを最大限に考えて行動しなければならない。

連れ去った側への親権者指定を阻止すべく徹底的に争う方法とは、上述した裁判所が用意した2つの制度を使い、明示的に子供を連れ戻せと意思表明をする意味がある。

ただしこれをやると徹底抗戦の意思表明をすることになるので、争いが長期化することになる。
また連れ戻せと意思表明をしているため、会えない子供との面会交流実現の話をすることが難しくなる。

さらに調査官の調査により現在の監護状態に問題無し、という結果が出た場合は、今の状態にお墨付きを与えてしまう危険性もある。

従ってあまりメリットがない選択となる可能性が非常に高い。
しかし理不尽に子供を連れ去られたことに対して徹底抗戦をしたい、ということであれば挑戦するのも良いだろう。

面会交流の実現と充実に切り替える方法も

もう一方の子供を連れ戻すことは早々に諦め、面会交流にポイントを移すという選択についても記述する。

子供を連れ戻すことに力を集中するよりも、こちらの方がスタンダードというか、裁判所の協力はまだ得やすいかもしれない。

裁判官としても子供を連れ戻すことで泥沼に争うよりも、子供の環境を変えることなく、監護していない方が子供に会いに行く環境を整える方が取り組みやすいからだ。

ここで連れ去った方が協力的であれば、面会交流の頻度を多くすることや、1回当たりの時間を長くすることが出来る。
しかし離婚で争っている最中に相手方の協力を得ることは、なかなか難しい場合も多いだろう。

面会交流については一定の標準があるようだ。2ヶ月に1回、1回当たり2時間実施するというものだ。
連れ去られた上にこのような少ない頻度と時間など、納得できないかもしれない。
しかし全く子供に会えない状況よりは、少しでも会う機会があった方が、子供にとってもまだましであろう。

あと付け加えると、婚姻費用や養育費の支払いを求められているのであれば、金額の合意が得られていないとしても払っておいた方が、裁判官の心証は良くなる。

そして連れ去られた方が支払いをしているのに、連れ去った方が子供を会わせないという状況だと、面会交流の充実に向けての交渉で少しは有利になる可能性もある。

状況を受け入れ、出来ることをやるしかない

ある日突然子供を連れ去られた側としては、ショックが大きく相手への憎しみも覚えるだろう。
あまりの辛さに死んでしまった方が良いのではないか、と考えてしまうこともあるだろう。

しかし起こってしまったからには、今の状況を受け入れて対応していくしか無いのだ。
連れ戻すことに挑戦するにしても、面会交流の充実を目指すにしても、子供のことを最優先に、今出来ることを最大限するしかないのだ。
タグ:離婚
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2017年05月05日

離婚で親権を獲得するためのシンプルな方法

未成年の子供がいる夫婦が離婚をする際に、必ず決めないといけないことがある。
それは、離婚する夫婦のうち、どちらが子供の親権者となるか、である。

日本では、未成年の子供の親権者は、婚姻関係にあるときは当然夫婦両方にある。いわゆる共同親権というものだ。
しかし、離婚する際には、夫婦どちらか一方のみを親権者と指定する、単独親権制度をとっている。

そして、一度決めた親権者は、当事者間で勝手に変更できない。
必ず、裁判所に申し立てをし、審判により変更が決定されるという手順を踏まないといけない。
このために、離婚時にどちらが子供の親権者となるのかで泥沼の争いが発生するのだ。

ここで、離婚時の具体的な手続きを簡単に説明する。
離婚が成立する手続きとしては、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3つがある。
細かい話をすると、調停が不成立の場合に、審判により離婚が成立する制度があるが、ほぼ使われないためここでは割愛する。

協議離婚とは、夫婦が直接離婚に関する条件を話し合い、離婚届を書いて役所に提出して完了する手続きだ。
次に調停離婚とは、裁判所を介して夫婦が離婚に関する条件を話し合い(これを離婚調停という)、合意すれば調停調書が作られ、調停調書と離婚届を役所に提出して完了する手続きである。
そして裁判離婚とは、離婚調停で合意がなされなかった場合(調停不成立という)に限り、夫婦の一方が離婚を家庭裁判所に提訴する。そして離婚届とともに、判決が出れば判決書を、和解が成立すれば和解調書を一緒に役所に提出して完了する手続きだ。

そして、親権については、往々にして話し合いで解決する可能性が少ない争点であり、親権でもめた場合にはほとんどの場合、調停→裁判という流れになるのだ。
調停も裁判も、裁判所を使うことになるのだが、親権を獲得するうえで重要なポイントがある。
裁判所での争いにおいて、この流れをコントロールするのは当然のことながら裁判官なのである、ということだ。
そして、大方の裁判官が、親権についてどのような考え方で運用しているのか、に尽きるのである。

では、上述の前提を踏まえたうえで、どうすれば離婚時に親権を獲得できるのか、シンプルに答えよう。

共同親権下において、合法的に単独親としての監護(育児)状態と実績を作ること。
簡単に言うと、配偶者に知られずに、子供を連れ去り別居すること。

巷では、親権者の決定要件として
・父母の生活状況や監護体制
・子供の生活環境や意思
・離婚の原因を父母どちらが作ったか
・子供に対する愛情が強いのはどちらか
などがあると言われているが、半分は本当で、半分はウソである。

離婚で争っている時点で、父母どちらが子供を実際に育てているのか、これに尽きるのである。
理由としては、裁判官は原則として現状維持を優先させるからである。

たとえば、母親が実際に子供を育てている場合に、多少不都合な理由があったとしても、それなりに育てているのであれば環境を変える必要はないわけである。
それなりに子供が育っている環境を、いくら育てていない親の方がスペック的に優れていると主張したところで、裁判官が無理に環境を変えるようなことは無い。

逆に言うと、父親が実際に子供を育てているのであれば、同様に環境を変える必要はないとされる可能性が非常に高く、母親優先という原則も無い。

では、どうやって片親での監護環境を作るか、であるが、これも日本の裁判官は次のように運用している。

日本の裁判官は、共同親権下においては、父母どちらも親権者なのだから、親権者が子供を連れてどこかに行くのは未成年略取や誘拐には当たらない、という運用をしているのだ。
しかもおかしいことに、連れ去った後は、離婚が成立するまでは共同親権下にあるにもかかわらず、連れ去られた方の親が自力で連れ戻そうとすると、未成年略取や誘拐の罪に問われる可能性が非常に高くなる運用をしているのだ。

同居しているときは、父母ともに婚姻関係にあり、共同親権を有するとみなされる。しかし別居した場合は、実際に育てていない親は、離婚が成立していないにもかかわらず、法律上単に婚姻関係があるだけで、親権者とみなしていない、という運用をしているのである。

ちなみに、海外では我が子であっても、配偶者に無断で連れ去りを行うと、未成年略取や誘拐に問われる。

したがって、今の日本では、同居しているうちに、配偶者の知らない間に連れ去って別居したもの勝ちという、犯罪のような方法でしか親権を確実に獲得する方法がないのだ。
日本は連れ去り天国だと、海外諸国からバカにされている理由がここにある。
海外向けとして、ハーグ条約の批准と、これに関連する法律を作っているようだが、ドメスティックな離婚、親権問題については全く変わろうとしていない。

断っておくが、当ブログは連れ去り別居を一切推奨していない。むしろ大反対である。
しかし、日本の裁判官が、連れ去り別居を容認しているだけ、ということである。
タグ:離婚
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2017年04月10日

離婚を有利にするためのシンプルな方法

結婚するときは、まあ勢いで結婚したり、結婚したあとのことをほぼ考えずに結婚するものだ。
結婚するときに、離婚するときのことまで考えて結婚する夫婦はほぼいないのではなかろうか。

結婚は、夫婦お互いのゴールというか、目標が同じようなところにあるので、そもそも問題になることはほぼないだろう。
しかし、離婚は、結婚していたときに二人で築いたものを清算する必要があるため、十分な知識と周到な準備をしていなければ、間違いなく負ける。

従って、離婚についての基本的な知識を、筆者の経験談も含めて、連載形式で記述していくことにする。
初回は、離婚に関する基本中の基本的な知識を記述することとする。

まず、離婚を申し出るにあたり、理由は特に必要ない。
何となく旦那が嫌いとか、一緒に暮らしていくのが嫌だとか、そんな程度でも一向に構わない。
ふわっとした離婚理由は、すべて民法に規定されている法廷離婚事由の「その他婚姻を継続し難い事由」に集約される。

また、一昔前は、別居期間が何年ないと離婚が認められないといった基準があったようだが、最近の裁判所の運用としては、夫婦どちらか、または両方に婚姻関係を継続する意思がない場合は、夫婦関係が破綻していて離婚はやむ無し、として扱われることが多くなっている。

そして離婚で勝利するために求められるのが、離婚に向けての周到な準備であり、大きく二つある。

一つ目の準備は、離婚に関する知識を充分に身に付けることだ。
例えば、未成年の子供がいる場合、日本では離婚すれば単独親権となるため、夫婦どちらかが親権者となる。
従って、この場合は、どうすれば親権を獲得することが出来るか、という知識の有無がポイントとなろう。

これと同時に、離婚とはこれまで夫婦で築いてきたことを清算する、という手続きでもある。
清算するということは、当然金が絡む話となり、婚姻費用、養育費、慰謝料が争点となる。
これらの清算について、どうすればより多く得ることが出来るのか、という知識の有無がポイントとなろう。

二つ目は、離婚の勝利に向かって計画的に行動をすることだ。
例えば、未成年の子供がいて、その子供の親権を獲得したいとしよう。
一般的には母親有利と言われるが、何も考えずに、何も対策をせずに母親が自動的に獲得できるものではない。
計画的に行動をしないと、子供の親権を獲得することもままならないのだ。

また、離婚には婚姻費用の分担や養育費、慰謝料、そして財産分与と、金銭的な清算がある。
どういう仕組みで算出されるのか、裁判所の運用がどうなっているか、という知識を得た上で、計画的に行動していかなければ、満足の行く結果は得られない。

では次回以降で、より具体的な情報を記述していくこととする。
タグ:離婚
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2017年03月17日

離婚のこと、について

私は離婚を経験している。
まあ、今は毎月1〜2回、泊まりで子供と過ごしているので、子供の成長を見守り、そして独身を謳歌するという、悪くはない人生を歩んでいる。

結婚していた当時は、離婚を考えたことはあっても、具体的にどうすれば良いのか、手続きはどうなるのか、離婚したらどうなるのか、といったことまで考えたこともなかった。

しかし、いざ離婚の争いに巻き込まれると、知識が無いので本当に不安で何とも言えない精神的な負荷があった。
裁判までやったので、弁護士がついていたにもかかわらず、だ。

当時は離婚に関すること(婚姻費用、親権、養育費など)を全く知らなかったので、めちゃくちゃ勉強した。
そして、離婚調停と離婚裁判を実際に経験して、家庭裁判所がどういうところで、どのような運用をしているのかもよく分かった。

だから、このブログで、離婚について私が調べて分かったこと、経験して分かったことなど、その辺の離婚関連サイトでは載っていないような役に立つ情報を書いて行こうと思う。

乞うご期待(笑)
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